ご相談内容
Aさんは、お母さんのことを受け入れることができず悩んでいました。
一緒にいると居心地が悪いので、距離を置いているのだそうです。
そして、ずっとお母さんに縛られているような感覚があるのだとか。
なぜお母さんを受け入れることができないのか?原因は何なのか?
Aさんには心当たりがありません。
Aさんはしばらく前に、お母さんにひどいことを言ってしまったのだそうです。
それに対して罪悪感もない自分自身に驚いたのだとか。
「もっと素直な気持ちで母と接することができたなら…」
この時のAさんは、哀しさと辛さの入り混じった表情をしていました。
ヒプノセラピー
お母さん大好き
Aさんが小学校4~5年生の頃。
その頃のAさんはお母さんのことが大好きで、いつでも率先してお手伝いをしていました。
お母さんはAさんのために洋服を作ってくれて、それを着て学校に行くと、周りの子が「可愛い」と褒めてくれたので、Aさんはとても嬉しく感じていました。
分かってくれない
当時住んでいたところはAさんにとってとても狭く感じ、「一人部屋が欲しいなぁ…」と思っていました。
Aさんが中学生になった頃、お父さんが「家を買う」と言い出しました。
今より広い家に住みたいと思っていたので、この話はAさんにとって嬉しいことです。
でも、今とは別の地域に家を買うというのです。
Aさんもお母さんも弟も、住み慣れた場所から離れたくない気持ちが強く、それをお父さんに伝えました。
でもそれを受け入れてはもらえませんでした。
その後、住み慣れた土地を離れ、新しい家へと引っ越しましたが、環境が変わったからなのか家族の中がギクシャクし、両親は引っ越しから3年で離婚することになってしまいました。
それからAさんは「お母さんを護ってあげなきゃ」と思ったそうですが、何度もお母さんにAさんの気持ちを話しても、理解してもらえません。
Aさんは、とても悲しくなってしまいました。
お母さんの気持ち
ヒプノセラピーで、笑顔で現れたお母さんと対話をしていきます。
この時Aさんは、大好きだった頃のお母さんの顔を思い出して泣いていました。
お母さんが気持ちを話していきますが、いつでも「一人で寂しい」と思っていたそうです。
お母さんの気持ちを知ることで、Aさんは今まで以上にお母さんのことを理解できたそうです。
※この内容に関して、インナーチャイルドなども行っています。
セッション後
Aさんはヒプノセラピーのセッションを通して、無条件にお母さんを愛していたことを思い出しました。
でも、引っ越してから家族の関係がギクシャクしてしまった頃から、Aさんの心の奥底に閉じ込めてしまったのでしょう。
セッション後Aさんは「母も私も、お互いに中身が成長していない」と笑っていました。
何かしらの出来事が、家族への想いを閉じ込めてしまったり、歪ませてしまったりすることがあります。
それに気付き癒すことで、良い変化が生まれてきます。